5月吉祥寺シアター公演・6月ダンスボックス公演まとめ
2011 年は 5 月東京・吉祥寺シアター、 6 月神戸・ダンスボックスの 2 箇所で、 6 回の公演を行った。
公演は、昨年 2010 年に岡山と埼玉と 2 箇所で演っているから、 2 年目でもある。そもそもこの公演は、 2008 年に ForsytheCompany に在籍する Yannis が、 11 月から 12 月の 2 ヶ月の長期にわたって、私の道場に合宿に来たことに端を発する。
その時期に、丁度神戸のダンスボックスが、オープンすることになっていたので、 Yannis を舞台に上げることを考えた。
そこで、ワークショップを開き、オーディションで選ばれた人達と、 Yannis が一緒に踊るという趣向だ。一流のダンサーを観るのは楽しいし勉強にもなる。
しかし、同じ舞台に上がるとなると、空気感や緊張、また舞台直前の自分の作り方、それらを実践的に学べる。
その意味で、日本のダンサー達に、非常に有意義だと思い決行したのだ。神戸でのワークショップや、その時のショーケースの模様はここにある。
毎年ワークショップに参加してくれていた、高校生も舞台に上げた。
若い人が一流の人の空気を学ぶには、同じ舞台に立つのが一番だからだ。
しかし、この少年はそれだけのことで、出演させたのではない。
素直な動き、素直な躍動感が、どのダンサーよりも新鮮だったからだ。そこで、展開された Yannis と日本のダンサー達の、スピード感溢れる舞台を観て感動した、岡山の一人が「公演としてやりたい」と言ってくれたのだ。
それを Yannis に言うと、是非演りたいとのことだったので、主要ダンサー達と直ぐにリハーサルに入った。
しかし、若干物足らないと感じたので、毎年行う東京でのワークショップで探そうと思った。
このワークショップに久しぶりに顔を見せてくれたのが、ノイズムにいた山田君だ。
そこで、山田君に声をかけ公演に出てもらうことにしたのだ。
山田君は、ノイズムで公演の数もこなしており、何よりもダンスが好きだ。
それが彼の全ての仕草から見える。
そして、自分のスタイルを持っている。
そんなところから、こちらから与えるテーマを、十分に消化してくれるだろうと判断したのだ。
そして、何よりも現在のコンテンポラリーダンスの世界を変えたいと思っている一人だったからだ。
その物事と対峙している情熱がなければ、良いものは生まれてこない。パーツに分けてリハーサルに入ったのだが、難しかったのは、ダンサーが東京と京都に分かれていることだ。
全体のリハーサルが中々出来ないのだ。
しかし、お互いにネットで連絡を取り合い、良い方向に進んでいた。
公演の日取りが決まり、フライヤーやプログラムを印刷するという段階に来て、思わぬアクシデントが発生した。
それは肝心の Yannis が、ベルギーでのフェスティバル出演とバッティングしてしまったのだ。
私は急遽公演を取り止めにしようと提案した。
しかし、ダンサー達は公演を演りたいという希望だった。
であれば、内容を変更して、日本人ダンサーだけの公演ということにした。
Yannis が抜けた弱さをどこでカバーするか。頭に浮かんだのが俳優の平岡秀幸さんだ。
平岡さんなら、どんな難題でもこなしてくれる。
すぐに平岡さんに連絡を入れ、出演してもらうことが決まった。
そこで、平岡さんを加えた作品を作り出したのだ。
Yannis が出演した時よりも良い舞台を。ダンサー全員の思いだ。
(公演のレポート)というような経緯があり、今回の公演に繋がってきたのだ。
今回の公演の下地は、当然昨年の公演にあった。
そこをどう発展させるか。
どれだけダンサー達がレベルアップ出来るか。
決して作品を発表するのではない。
そんなものはどうでも良い。
ダンサーが浮き彫りになる舞台。
それが目的だ。
だから、振り付けは最小限度になり、ダンサー達の自由度、逆に言えば、実力だけが見える、そんな舞台だ。
要素としては、意識がコンタクトし合うのだが、それを引き金として意識を超えた、つまり、生体レベルでのコンタクトというのが、公演のメインテーマとなる。
言葉として説明すれば、何だか分かったような分からないことになるが、実際には無意識的な機能を働かせるということだ。
意識としてのコンタクトを角度を変えて言えば、芝居、演技っぽい、あるいは、臭い、わざとらしい、嘘っぽい、ということになる。
いわゆる舞台にあることだ。
だから、そこを通らずに「本当に」というところに行く。
「本当に」のコンタクトは難しい。
意識に蓋をしなければならないからだ。
舞台で無くても難しいのだから、それを表現というレベルに持っていくのは、相当難しいものだ。
これをメインテーマに選んでいる理由は、実際の舞台での「本当に」は、それだけで美しく、それを観ているだけで、観客のこころが共鳴するからだ。
そして、これも本当の身体でのコンタクトだ。
コンタクト・インプロという言葉は、使い古されたものであり、現在もどこにでも転がっている言葉だ。
しかし、それは私のいうコンタクト・インプロではない。
私のいうものは、相手からの力の情報や、方向の情報、そして精神的ニュアンスを感じ取り、同時に「動いている」という状態を指す。
だから、それは舞台では過去には存在していない手法だ。
これら二点の要素は、実は Forsythe Company や、ヨーロッパでのワークショップで指導していることだ。
コンテンポラリーダンスの本場で、これらを指導しているというのは奇妙なことだと思うだろうが、実際これらはヨーロッパには無いのだ。
だから、 Forsythe Company のダンサーをはじめ、ヨーロッパで活躍するダンサー達が身に付けたいと思うのだ。
この二つの要素は、実は日本の歴史に残る伝統武道の達人、例えば伊藤一刀斎や宮本武蔵などが身に付けていたもの、つまり、日本の伝統文化の最高級の遺産である。
当然、日本以外のどこにも、そんな概念などなくて当たり前なのだ。そして毎年夏に行っている東京のワークショップに、山田君のパートナーである高原さんが参加した。
人目で「これは行ける」と思ったので、直ぐに公演出演を打診した。
しばらくの間をおき、了承してくれた。
となると、面白いものが作れると確信したのだ。昨年の 11 月京都でワークショップがあった。
その時受講してくれた人の中に、俳優の平岡さんもいた。
ワークの最中、色々と平岡さんと中身を試した。
そのワークショップの打ち上げの時、平岡さんと飲みながら「一つの単語だけで芝居は出来るのでは」とふってみた。
そして、それを飲み会の席で即興的に演ってみた。
隣に座っていた平岡さんの奥さんが、噴出した。
「おもしろい!」と。
どうなるか分からない、スリルがたまらないとおっしゃった。
もちろん、それが出来る為には、相当の実力が必要だ。
相手の「単語」に反応できなければならないからだ。
言うのではなく、作るのではなく、反応できるかどうかだ。
しかし、相当面白いことが起こる可能性を持っていると判断し、これを次のワークショップで展開し、尚且つショーケースに乗せてみよう、と思った。
そして、翌年 2 月の神戸ダンスボックスでのワークショップへと繋がるのだ。
(神戸のワークショップ)実際、ワークショップで試みたが、ものの見事に外れた。
そんな実力を持った人というのは期待していなかったが、そんなことを面白いと取り組む人がいなかったのだ。
自分のキャラや、自分のテリトリーに引き込む人はいたが、それでは意味が無いのだ。
それでは舞台では何も起こらない。
このことだけを考えていただけに、これがショーケースで使えないとなると、違うことを考えなければいけない。
そこで急遽、一つの単語の変わりになる、一つの動きをテーマとしようと決めたのだ。
それが今公演の冒頭のシーンだ。このシーンは、最初からシーンの終わりまで、完全即興だった。
一つの動きの流れを決めているだけで、何時どのように、どうするのか、そしてどうなるのか、ここを全く決めていないのだ。
二人のシーンは大体 15 分くらい、というアバウトな決め方はあった。
もちろん、リハーサルも適当にしかしない。
本番だけが本番だ。
ショーケースは、大成功だった。
平岡さんとの掛け合いが、上手くいったのだ。
そこで、このシーンを公演に乗せることにしたのだ。
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4 月 15 日 各シーンの移行がスムーズに流れすぎる。 4 月 16 日 一幕目の衣装はミナペルフォネンにした。 4 月 18 日 犬に躾や行儀を教えるのは難しい。 4 月 20 日 寺門孝之さんに書いてもらったポスター用の絵。 4 月 21 日 どんなことでもそうだが、慣れてくる、あるいは、上手くなる、というのは、面白くない。 女性プロデューサーの河瀬直美さんの話があった。 4 月 26 日 昨日は、平岡さんを交えて京都組みのリハーサルを行った。 今日は、フランス人が一人東京の武道教室に参加していた。 5 月 11 日 公演の二幕目は俳優の平岡さんをフィチャーしたものだ。 昨日は、 J-WEVE のクリス智子さんのコーナーに出た。 5 月 18 日 今日はゲネ。 5 月 20 日 初日が開いた。 5 月 21 日 12 時入り。 吉祥寺公演無事打ち上げ! |
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6 月 12 日 先日の本部の稽古に、小学 4 年生でレスリングをやっている少年が、お父さんに連れられて来た。 6 月 13 日 6 月 17 日 平岡さんが入っての 2 幕リハ。 昨日 18 日、無事神戸公演の初日が開いた。 6 月 20 日 神戸公演、無事楽日を迎える事が出来ました。 (神戸公演の感想) 6 月 22 日 昨年は岡山と埼玉で公演をし、今年は東京と神戸公演。 |
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